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●ノートの取り方を変えて成績を上げる●
『勉強にハマる脳の作り方』(篠原菊紀著・フォレスト出版)という本で
「東大生がノートをとっているときの脳の活動を調べた」実験の話がでてきています。
(以下『勉強にハマる脳の作り方』から引用です)
「東大合格生のノートはかならず美しい」の中で紹介されていたノートの持主の東大院生が、
私のいる諏訪東京理科大学(長野県茅野市)までやってきました。
そして、岡谷の英語塾から講師にきていただき、数パターン、英語の授業をしてもらいました。
1.いつものように「美しく」「真剣に」ノートをとる場合
2.漠然と板書を写す場合
3.パソコンで考えながらノートをとる場合
それぞれの脳活動を、多チャンネルNIRSで調べました。
結果は、一目瞭然!1の東大式?ノートの圧勝です。
(脳の多少専門的な話がつづくので中略...)
つまり、「美しいノート」をとるときには、先生の話や板書の内容を心の中で繰り返しつつ、
ノート上でわかりやすい空間配置になるようにバランスを考えているのだろうと思われます。
そしてそのことが、ただ漠然とノートをとったり、PCでノートをとる以上に、前頭葉外側部を使うことになります。
ワーキングメモリで「深い」処理が実行されることになります。
その分、記憶に残りやすくなると考えられています。
わかりやすく表現すること。わかりやすく表現しようとすること。そう考えながら頭を使うこと。
これがワーキングメモリの深い処理を促し、記憶の定着を促進するわけです。もちろん、内容の理解も促すはずです。
(*下線はこちらで引きました。)
<脳科学で実証されたアタマの良くなるノートのとり方>
みなさんは「ノートをとるとき」や「解説を受けるとき」に
自分の頭のなかでコトバや内容を繰り返す習慣はありますか?
ぜひ繰り返してください。理解度が変わってきます。
保護者のみなさんは「そんなこと当たり前じゃないか」と思われるでしょうが、
実際に指導してみると決して当たり前ではありません。
これまでで一番驚いたのは、「漢字の暗記のやり方」を見たときでした。
「多様性」という漢字を間違えたので練習して覚えちゃおうとなりました。
その練習方法をみると、
多、多、多、多...とたてに「多」だけを書いて、
次に様、様、様、様...と
多のとなりに「様」を書いて練習しているではありませんか!
おそらくは、学校で「間違えた漢字を10回かけ」と指導されている。
→この10回をなるべくはやく終わらせたい。
→同じ漢字を縦に書くと早いと経験上知った。
こんなところからその子なりに効率性を求めての結果だと推測されます。
効率性は「ある結果」を出すのに最速、最適なやり方を追求することですので
発想としては悪くはありません。
しかし、問題はある結果を「『多様性』という漢字を覚えること」ではなく、
「『多様性』という漢字を10回書くこと」にしてしまっている点です。
このように漢字の練習からして「たようせい」とセットで音をだして覚えようとしていないわけですから、
ノートをとるときに板書の内容をアタマで繰り返すようなことはそれこそアタマにない子もいるわけです。
実際、ノートを取るときに板書の内容を理解して咀嚼して書いている子はとても少ないのが現状です。
「見て書いて見て書いて」というように自分の頭を通過させずに、板書マシーンにならないこと。
書きながら、また聞きながら内容を自分のものにしていきましょう。
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