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都立高校入試問題には学校の定期テストとは違う共通した特徴があります。
一言でいうと、
「文字が多い」
ということです。
文字が多いというか、情報量が多いのですが。
特に顕著なのが、理科と社会です。
この結果、まず最初に点が取れないタイプの子は
問題文を読まない子です。当たり前ですが...。
(設問、表、グラフなどの資料も読まない、活用しない・読んでいるつもりの子も含みます)
保護者のかたは、「試験で問題を読まない子なんているはずない」と思うかもしれません。しかし、偏差値でいうと55以下、得点でいうと60点未満の子では、問題文をしっかり読んでいる子のほうが少ないです。「ちゃんと読んだ?」と聞くと、100%の確率で「読んだよ」と返ってきますが、だいたいは読んだつもりなだけでこちらからすると読んでいるとはいえません。それって「見た」っていうだよというレベル...。
得点や偏差値が下がるほど、読まない傾向が強くなります。読まないんで点が取れないのは当たり前なんですが...。
理科や社会の過去問をみるとわかりますが、資料、文字などの情報量が多く、一見すると難しく感じる問題構成になっています。"文字が多いと難しく感じる"のは当たり前ですが、そこからが分かれ目です。
「読んでもわかんないだろうから読まない」「読むのが面倒くさい」
という選択をする子は都立高校入試の問題に嫌われ点がとれません。まあ、都立高校入試に限りませんが...。
「文字を読む」というのは勉強の基本ですから、そこを飛ばしてしまっては...。残念すぎますね。
高校以降は、科目数も増え、科目ごとの内容も難しくなります。きちんと読んでも1度では理解しにくいこともでてきます。それに対して、そもそも活字を読んでくれない子を諸手をあげて高校が受け入れるでしょうか?
高校へはいってから勉強をしていけるかどうかを試すのが入試であることに気がつく必要があります。
次に点が取れない子のタイプは
知らない⇒適当に解く、という負の連鎖反応をする子です。
「知らないから解けない」という非常にシンプルな思考をする子は都立入試の術中にはまり、取れるはずの問題も取れなかったりします。
この反応は、「見切りが早い」「あきらめが早い」「そもそも問題をきちんと読んでいない」とも結びついているんですが。
例えば、平成23年度の社会の都立高校入試問題の大問4の問1は、鎌倉時代の農具の利用について述べているものを、ア~エのうちから選べ、という問題です。
中学の教科書をみていただければわかりますが、鎌倉時代の"農具"については何一つ記述はありません。教科書をすべて覚えていたとしても、鎌倉時代の"農具"に関する知識はゼロです。
ここで点が取れない子は、「そんなの知らないから適当に選んでおこう。さっきがイだったから今度はウかな」などとやりがちです。知らないんだから解けるわけないと考えてしまします。
ではこの設問は農具の知識なしでどうやって解けるのかというと選択肢を読めば一目瞭然。
もっともらしくどの選択肢にも農具らしき情報はありますが、農具で正解を導くわけではありません。選択肢の文のなかに、時代を特定する用語がはいっており、選択肢はすべて異なる時代になっています。つまり、農具ではなく鎌倉時代が大事なのであって、鎌倉時代の選択肢を選べば正解できる問題のつくりとなっています。
1つ誤解してほしくないのは、「知らなくても解けるから勉強して知識を増やさなくてもよい」とは言っていないということです。実は、理科や社会の問題の中には、読解力や資料の理解力があれば解けてしまう問題もあります。しかし、だからといってそれは「勉強しなくてもいい」には結びつきません。純粋にその知識なしで解けるのは1、2問しかありませんし、上記の問題にしても選択肢のなかの時代を特定するキーワードの知識(教科書の太字レベル)なしではさすがに確実に正解するのは厳しいですから。
大事なのは、「知らない⇒適当に解く」を「知らない⇒知らなくてもヒントを探して粘れば正解できるかも」に変えて1問1問をおろそかにしないで大切にして点を取りにいくことです。
入試まであと約1ヶ月。
入試を通じて自分も成長します。
適当にやっていては自分もまったく成長できません。
よくないやり方だとわかったら変えることが大事です。わかっても変えなければ変えていないのと同じです。意味がありません。
まずは「読む」「ヒントを探す」「粘る」を身につけてください。
合格+自分の成長のためにもがんばりましょう。
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